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『金時鐘コレクション』発刊記念の集い [拾遺]

2018.04.13
『金時鐘コレクション』発刊記念の集いに行ってきた。
久しぶりに、詩人の朗読を聴く。
これまで聴いた金時鐘の自詩朗読のうちでも、最高だった。
「死者には〈時間〉がない」
と、詩人は語りだす。
「おれには〈時間〉がなかった」ということだ。
植民地の時計と、本国の時計は、同じ時間をきざまない。同じ時間観念をあ
らわす言葉は、ない。
幽冥の底から燃え上がるかのように、詩人はそれを告げる。
20180413金時鐘シンポジウム・チラシ_1.jpg

旧知のかたがた何人かに出会う。何年ぶりかの人ばかり。いかに内にこもっていたかを痛感する。
第二部の途中で帰ってくる。
他人の話を聴く根気が、近頃とみに摩滅してきているせいか。
それにしても、壇上にあがった日本人ばかりの面々の緊張感のなさには、呆然とした。詩人の存在感との落差の激しさ。〈時間〉の有り余っている「知の人びと」による饒舌には、つき合いきれなかった。
同じく途中退席した老婦人(いや、おれと同年代じゃねえか)に質問された。
「あの方は、こちらのお生まれではないのでしょうか?」と。
予備知識なしに参加した人だったのだろう。

『北米探偵小説論21』は、1100枚を超え、ヴィクトル・セルジュの章にさしかかった。セルジュの死者と、金時鐘の死者の交錯が、いくらか視えて
くる。

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